最大の近視抑制効果を希望
⭢ レッドライト治療(アイライジング)(1年で平均87%抑制)
レッドライト治療(アイライジング)とは
近年、子供の近業・屋内遊びが増えたことが影響し、子供の近視率が急速に増加しています。近視抑制のためには屋外で過ごす時間を増やすことで太陽光を目にとりこむことが重要であることが分かってきました。太陽光の中の赤色光が重要だということも分かってきました。1日2回3分間低レベル赤色光の目への照射(アイライジング®Eyerising International社)を週に5日繰り返すことにより、1年間での近視進行度が87.7%抑制されたという驚くべき報告が2022年に出されました。
<Eyerising近視治療用機器>
近視抑制療法はアイライジングの他に、低濃度アトロピン点眼(近視抑制効果約50%)、オルソケラトロジー(同約50%)、低濃度アトロピン点眼+オルソケラトロジー(同約75%)などがありますが、それらを上回る近視抑制効果がアイライジングには報告されたことになります。
これまでに8万人以上の子供がアイライジング療法をうけ、その効果が確認されてきました。約8万人中5人(約2万人に1人)が見えにくさを訴えましたが療法を中止することで5人全ての視機能が正常に戻りました。
療法により抑制された近視は療法中止により再度進行するというリバウンド効果も報告されており、近視抑制効果を持続させるために近視の進行が終わる時期(男子は高校2年程度、女子は高校1年程度。個人差あり)まで療法を継続することが推奨されます。
現在日本国内でも東京科学大学(旧東京医科歯科大学)で臨床研究が行われており、高い近視抑制効果と安全性が報告されてきています。今後、国内でも承認される可能性がありますが、現在は国内未承認です。近視は疾患ではないためその進行を抑制するアイライジングに保険適応はなく自由診療になります。
参考文献
- 1) Holden BA, et al. Global Prevalence of Myopia and High Myopia and Temporal Trends from 2000 through 2050. Ophthalmology 2016;123:1036-1042.
- 2) Jiang, Y, et al. Effect of repeated low-level red-light therapy for myopia control in children: a multicenter randomized controlled trial. Ophthalmology 2022;129:509-519.
- 3) Xiong, R, et al. Sustained and rebound effect of repeated low-level red-light therapy on myopia control: A 2-year post-trial follow-up study. Clin Exp Ophthalmol. 2022;50:1013-1024.
- 4) Xiong, R, et al. Longitudinal changes and predictive value of choroidal thickness for myopia control after repeated low-level red-light therapy. Ophthalmology 2023;130:286-296.
- 5) Dong J, et al. Myopia control effect of repeated low-level red-light therapy in Chinese children. A randomized, double-blind, controlled clinical trial. Ophthalmology 2023;130:198-204.
適応条件
年齢6~16歳の近視と診断された小児
禁忌
- 斜視
- どちらかの眼に視機能異常がある
- どちらかの眼に眼球異常、またはその他の全身的な異常がある
- 網膜疾患がある場合
- 遺伝性網脈絡膜疾患の家族歴がある
- 瞳孔散大(散瞳)の小児、またはアトロピン、シクロペントラート、トロピカミドなどの瞳孔散大を引き起こす可能性のある薬剤を投与した後
※低濃度アトロピン点眼治療との併用はできません。低濃度アトロピン点眼治療は治療の最低2週間前に中止する必要がございます。
※オルソケラトロジーとの併用は可能です。
治療の流れと料金
- アイライジングのご説明をしデモ機を試していただきます。使用希望の場合、適応検査を行います。
- 適応検査 (税込11,000円)
屈折検査(近視度を測る検査)、視力、細隙顕微鏡検査、眼底検査、OCT検査、診察をうけます。問題なければ貸与を受けるアイライジングデバイスを注文します。 - 機器の貸し出し (税込165,000円:1年間の検査診察料を含む):適応検査から1週間目以降デバイスをお渡しします。ご自宅のwifiでポータルサイトにつないでいただきます。ポータルサイトの設定後、使用開始です。開始2か月目からポータルサイト使用料をアイライジング社に支払います(月払いの場合毎月税込み8,250円)。
- 使用開始
1回3分、1日に2回、週に5日使用します。 - 1か月以内に中止される場合は、規定の料金(本体価格の最大40%)の払い戻しをうけます。
- 使用開始1,3,6,9,12カ月後に受診していただきます。屈折検査、視力検査、細隙灯顕微鏡検査、眼底検査、OCT検査、診察をうけます。目に問題が出ていなければ継続します。
- 1年後からは3か月に1度受診していただきます(1受診税込5,500円)。目に問題が出ていなければ継続します。身長が伸びる間は近視が進行するので身長が伸びなくなるまで(男子は高校2年、女子は高校1年程度。個人差があります)使用を続けることが推奨されます。
- デバイスの耐用期間は5年です。5年目に新しいデバイスに無償で交換します。デバイスは販売ではなく貸与であるため治療終了後は医院へのデバイスの返却が必要になります。